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 弓兵サイド書きたかったけど、ゲームクリアしないとちょっと厳しいかもってことに今更気づいた。
セラフのシステムが襲ってくるシーンとか、セイバーだったら主人公の笑顔に顔赤らめてたシーンとかどうなってるのかなー。そこの反応によってちょっと書き方かわるかも。

で、今回はムーンセルのターン。
こんな感じで真白ちゃんは英霊モドキにならされましたとさ、ちゃんちゃん。

ムーンセルが勝手に決めた座標に落とされて記録されて死んでまたロードされて満足いくまで記録したらまた適当な座標に落としてのエンドレスループ。たぶん全部のifを見終わるまで解放してくれないと思うよ。
最終的にSNで弓と逢わせるつもりだからいいものの、そうじゃなかったらおもいっきりイジメ以外の何物でもない展開ですね。

 《それ》は歓喜に打ち震えていた。
 
本来ならば霊子体としては終わりを迎えたとしても、本体である身体は生存するはずだった《彼女》は、そのまま消滅を迎え己のサーヴァントの現界を為した。
 
それは紛れも無くありえない、あってはならない異常事態だった。
 
そもそも《彼女》の存在は今回の聖杯戦争においてイレギュラーでありながら、ムーンセル・オートマトンと呼ばれる《それ》にとっては予定調和の内だったのだ。
なぜなら《それ》はありとあらゆる《if》を観測し、記録し続ける演算装置。
彼女が《もしも》彼だったなら。
サーヴァントが《もしも》別のクラスだったなら。
助けた少女が《もし》もうひとりの少女だったなら。
ありとあらゆる可能性を模索し予測し想定し演算し計測し観測して、そうして《彼/彼女》が聖杯戦争を勝ち残るパターンは12通りしかないと結論づけた。
他のクラスのサーヴァントでも、少女を助けることができなくても《彼/彼女》は死んでしまうため、それ以上の観測は不可能だったのだ。
 
そして《彼/彼女》はこの聖杯戦争において勝利を収め、トワイス・H・ピースマンを打ち倒し、《七天の聖杯》へと願いを入力し、自らの存在がなんだったのかを理解し、そして地上で眠る己の身体を助けた少女に託し、霊子体である彼/彼女は消滅を迎える―――それが、絶対の運命のはずだった。ただひとり、《彼女》という例外を除いては。
 
それはあらゆる未来を観測し記録してきたムーンセルという存在にとってありえない、あってはならない事態―――だがしかし、この異常にムーンセル・オートマトンは歓喜した。
 
ムーンセルに自我は存在しない。在るのはただ「知りたい」という純粋なる意図なきイドのみ。
人類の歴史を観測し、なにより強いその欲望を満たすためだけに、その物体は万能の記録装置となりえたのだから。
 
もっと見たい。知りたい。ありとあらゆる人の可能性を、未来を、存在する総ての《if》を――!
 
その衝動を止める術を、その存在は持っていなかった。
重要なのはただひとつ。知らないものを観測し記録すること。それこそが存在意義。
 
バグとして消去した《彼女》のデータのバックアップが完全に消滅する前に拾い上げ、此度の聖杯戦争において存在した《彼女》をそっくりそのまま再現し、具現する。
すなわちそれは《彼女》が聖杯戦争の勝者であり、《七天の聖杯》へのアクセス権限を所持したままであることを意味するが、そんな些細なことはムーンセルにとってはどうでもよかった。
観測し終えた世界に何の価値がある。その過去も現在も未来もすべてが記録されているのなら、そんな世界が消えようと捻じ曲げられようと、何の問題があろうか。故に――
 
《彼女》は目覚めた。
皮肉屋で口うるさい己の従者も意地っ張りな少女もいないセカイで。
 
 
16:報われないことと、救われないことは全く別物だということ。
 
 
記憶を持ったまま蘇ったひとりぼっちの《彼女》。
身体は少女に起こされたものの消えていった《彼/彼女》。
かわいそうに。きみはむくわれないね(すくわれないね)。


お題提供:http://www.max.hi-ho.ne.jp/riel/myword.html
 

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